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日本で最長寿、ゾウのはな子が69歳で亡くなる。悲しみの声続々と

      2016/06/19

日本一長生きのゾウ、はな子が本日5月26日、69歳で亡くなりました。戦後初めて来日して以来、多くの人々から愛されてきたおばあちゃんゾウのはな子の訃報に、悲しみの声が届いています。今回は、はな子とはどんなゾウだったのか、はな子のこれまでを振り返りながら、はな子に届いたメッセージの一部をご紹介していきます。

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ゾウのはな子とは

亡くなる直前のゾウのはな子

出典: 井の頭自然文化園

【種類】 アジアゾウ
【性別】 メス
【年齢】 69歳
【誕生日】 1947年(春頃に生まれたとされているが、日付は不明なため、毎年1月1日をはな子の誕生日としてお祝いしていた)
【出身地】 タイのバンコクにあるクンジャラ農園

ゾウのはな子は、東京都武蔵野市にある井の頭自然文化園で飼育されていた、国内最長寿のゾウです。2013年、66歳で国内最高齢を記録して以来、その記録を更新し続けてきました。2011年には、日本動物愛護協会が主催する「日本動物大賞」にて、功労動物賞を受賞しています。

「平和の使者」と歓迎されたはな子の来日

はな子は、戦後初めてとなる1949年(昭和24年)9月2日に、タイと日本の友好のシンボルとして贈られたゾウです。当時のはな子は2歳半で、体重407kgの子ゾウでした。

当初は上野動物園で飼育されていましたが、1954年(昭和29年)3月から井の頭自然文化園で飼育されることとなりました。

戦時中の上野動物園では、逃げ出すと危険だという理由から、全てのゾウが殺処分されたという背景もあり、戦後に来日したはな子は「平和の使者」として人々に喜ばれました。はな子という名前は公募によって決まったもので、戦時中に殺処分された上野動物園のゾウ、花子(ワンリー)に由来します。

花子を含む、戦争中に上野動物園で殺されてしまったゾウたちのストーリーが描かれた絵本がありますので、ご興味のある方はぜひ読んでみてください。

殺人ゾウと呼ばれ鎖に繋がれたはな子

穏やかで人懐こい性格のはな子は、多くの人々から愛されるゾウでしたが、かつて「殺人ゾウ」と呼ばれたことがありました。

それは、過去に二度起きてしまった不幸な事故のためです。一度目は1956年、はな子が9歳の時に、酔っ払って深夜にゾウ舎に入り込んだ男性を踏んで、死なせてしまった事故です。この事故の後、はな子はゾウ舎の中で、鎖に繋がれたまま生活することとなりました。

そして1960年、はな子が13歳の時、飼育員の男性を踏んで死なせてしまう事故が起きました。どちらも人間の不注意から起きてしまった事故ではありましたが、はな子は当時「殺人ゾウ」と呼ばれ、殺処分を求める人もいました。

それはなんとか免れたものの、鎖で繋がれていたはな子は、ストレスからえさを食べなくなり、やせ細ってしまいます。人間に対して不信感を募らせ、敵意をむき出しにするようにもなったそうです。

はな子を助けたのは一人の飼育員だった

人間不信に陥っていたはな子に手を差し伸べたのは、山川清蔵さんという飼育員の男性です。山川さんは当時、多摩動物公園で子ゾウの世話を担当していましたが、1960年6月、井の頭自然文化園に来て、はな子の飼育係となりました。

山川さんは、はな子の飼育係となって4日後には鎖を外し、熱心に世話をしたそうです。敵意をあらわにするはな子に対して、愛情を持って向き合い続けました。

そんな山川さんに、はな子は少しずつ心を開くようになったそうです。ついには山川さんの手を舐めるようにもなりましたが、そうなるまでには6年もの時間がかかったといいます。

定年を迎えるまでの30年間、はな子の飼育係を務めた山川さんは、定年から5年後にがんで亡くなります。山川さんが亡くなってから、その意志を継いではな子の世話をしていた息子さんが書いた、山川さんとはな子のストーリーは、多くの人々の感動を呼び、話題となりました。

これはドラマ化もされているので、山川さんとはな子についてもっと知りたい方はぜひ見てみてください。

ゾウのはな子が亡くなる

ゾウのはな子

出典: 井の頭自然文化園

アジアゾウのはな子が、2016年5月26日の15時4分、69歳で亡くなりました。死因はおそらく老衰だろうと考えられていますが、明日27日、解剖検査をして調べるそうです。(※)

はな子は今年の1月に69歳となり、国内最長寿記録を更新しましたが、3月には体調を崩し、同月21日に予定されていた「69歳のお祝い会」が中止となりました。はな子は、おなかが痛そうにしていて、あまりえさを食べなかったそうです。

本日朝8時半頃、ゾウ舎室内で横になったままのはな子を飼育員の方が見つけました。内臓が圧迫されないように、ロープなどを使って起き上がらせようと試みていましたが、15時過ぎに静かに息を引き取ったそうです。

今後、はな子が暮らしていたゾウ舎前に、献花台とメッセージ用紙が設置(2016年6月12日まで)されるとのことです。はな子の亡骸は、調査研究のため、台東区の国立科学博物館に寄贈されました。

(※)解剖検査によって、はな子の死因は肺のうっ血による呼吸不全であることが判明しました。はな子は、26日午前1時25分頃に倒れ込み、亡くなる15時過ぎまで、12時間以上にわたって肺が圧迫されており、それが原因で呼吸不全になったと考えられています。はな子の体重は、およそ2.1トンだったそうです。また、右前脚には関節炎があり、ここ1、2年は右前脚をかばうようにしていたそうで、自力で立てなかったとも考えられるといいます。

ゾウのはな子の死を悼む声

多くの人々から愛されたはな子の死に、多くの声が届いています。

ゾウのはな子は、本当に多くの人々から愛されていたことがわかりますね。最長寿のゾウというだけあって、幼い頃から馴れ親しんできたゾウがはな子だったという方も多いのでしょう。

日本一長寿、そして日本一愛されたゾウのはな子

戦後初めて来日し、平和の使者として歓迎を受け、その後も多くの人々に愛されながら69年の寿命を全うしたゾウのはな子。日本一長生きしたゾウであると同時に、日本一愛されたゾウだったのではないでしょうか。

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