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犬のワクチン接種について学ぼう!ワクチンの種類と時期

  2018/11/27
 

犬のワクチン接種は、感染症(ウイルスや細菌が体内に入って伝染する病気)にかかるのを防ぐために行います。ワクチンの中には、発症すると死に至る感染症を防いでくれるものもあります。犬を飼う前に、犬のワクチン接種に関する知識をつけておきましょう。
今回は、犬のワクチン接種の時期や種類をまとめました。

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子犬のワクチン接種はとても大切

子犬とおもちゃ

生まれてすぐの子犬には病気に対する免疫力がありません。子犬たちは、母親の初乳(子犬を産んでから3日間出る母乳)を飲むことで母親の抗体(移行抗体)を取り入れ、免疫力を付けます。しかしその免疫力は徐々に弱まり、生後50〜60日で自然に消滅してしまいます。特に子犬にとっては、感染症を防ぐためにワクチン接種が必要なのです。

犬のワクチン接種の時期

子犬のワクチン接種の時期は、犬によってそれぞれ違います。初乳を十分に飲んだかどうかによって免疫力の強さが異なるため、ワクチン接種の時期が変わるのです。獣医さんとワクチン接種計画を立て、それに基づいてワクチンの接種を行います。

初乳を十分に飲んでいる場合、最初のワクチン接種は生後40日前後に行います。ワクチンを接種した際に母親からもらった抗体が残っていると、子犬自身は抗体をつくっておらず、ワクチンが排出されてしまうため、生後80日前後にもう一度ワクチンを打ちます。生後3ヶ月までの間に2回の予防接種が必要ということになります。

2回目のワクチン接種が終われば、その後は1年に1回のワクチン接種を行います。

1年に1回のワクチン接種は本当に必要なの?

茶色の犬

ワクチンの効果は1年しか持続しないと言われています。そのため1年に1回のワクチン接種が必要だと言われるのです。しかし、ワクチンの効き目は犬によって差があります。

ワクチンがよく効く犬であれば、3年に1回のワクチン接種でも良いそうですが、ワクチンの効果が残っているかどうかは、抗体価を調べなければわかりません。費用はかかってしまいますが、抗体価を測定しながらワクチン接種をするのがベストです。

それができない場合でも、ワクチン接種のサイクルを自分で安易に判断してしまうと防げるはずの感染症を予防できないので、ワクチン接種のサイクルについては獣医師さんと相談してみましょう。

犬のワクチンの種類

犬のワクチンには、混合ワクチンと狂犬病ワクチンがあります。

混合ワクチン

混合ワクチンは、犬がかかりやすい数種類の感染症を防ぐワクチンを組み合わせたものです。予防できる感染症の数に応じて、5種〜9種の混合ワクチンがあります。
【任意/必須】 2回目以降は任意
【種類】
[5種] ジステンバー・伝染性喉頭気管炎・伝染性肝炎・パラインフルエンザ・パルボウイルス感染症
[6種] 5種+コロナウイルス感染症
[7種] 5種+レプトスピラ症(カニコーラ型)・レプトスピラ症(ヘモラジー型)
[8種] 7種+コロナウイルス感染症
[9種] 8種+レプトスピラ症(コペンハーゲニー型)

防げる病気の数が多ければ良いというわけではありません。飼っている環境によってかかりやすい病気があったり、体質によってはアレルギー反応や副作用が出たりすることもあります。どのワクチンが最適かは、獣医師さんに相談してみると良いと思います。

狂犬病ワクチン

狂犬病はすべての哺乳類に感染し、発病するとほとんど死に至る感染症です。人にも動物にも感染するので、人畜共通感染症(ズーノーシス)、または人獣共通感染症と呼ばれます。日本では、1957年以来発症が見受けられませんが、世界的に見ると毎年多くの死者が出ています。ワクチンは、生後91日以降に接種し、それから1年に1回の接種が必要です。
【任意/必須】 必須(法律で義務付けられている)

犬のワクチン接種を知って病気を予防しよう

黒い子犬とボール

愛犬の病気を防ぐのは、飼い主の務めです。日々の食事などに気を使うのはもちろんですが、ワクチン接種で防ぐことのできる感染症は、しっかり予防しなければなりません。ワクチン接種や感染症についての知識をつけて、愛犬と元気に暮らしましょう。

 - 犬の飼い方

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