ボーダー・コリーって?性格や毛色、体重、注意したい病気など
ボーダー・コリーは、牧羊犬の中でも代表的な犬種として知られる犬です。運動能力が高く、とても賢い犬なので、しっかりとしつけをして信頼関係を築くことができれば、良きパートナーとなってくれます。今回は、賢くて可愛いボーダー・コリーの性格や体重、寿命、飼い方などについてご紹介します。
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ボーダー・コリーは、牧羊犬の中でも代表的な犬種として知られる犬です。運動能力が高く、とても賢い犬なので、しっかりとしつけをして信頼関係を築くことができれば、良きパートナーとなってくれます。今回は、賢くて可愛いボーダー・コリーの性格や体重、寿命、飼い方などについてご紹介します。
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まず、ボーダー・コリーとはどんな犬なのか、特徴や性格、歴史についてご紹介します。
photo by Lindsay Wilson
【英語名】 Border collie
【体重】 14〜23kg
【体高】 46〜53cm
【寿命】 12〜15年
ボーダー・コリーは、牧羊犬(牧場などで羊を追うことを仕事とする犬)としてもっとも優れた犬種のひとつで、賢くて作業意欲の高い、働き者な犬です。特に、牧羊の盛んなオーストラリアやニュージーランド、アイルランドなどで活躍しています。
ボーダー・コリーは骨格がしっかりしていて、がっしりとしたバランスの良い体つきをしています。目がとても大きく、体高よりも体長のほうが少し長いのもボーダー・コリーの特徴です。
ふさふさとボリュームがある尻尾(しっぽ)は、下に向かって垂れていますが、先端だけが上を向き、色は白くなっています。とても機敏に動き、持久力もあるので、長時間羊などの家畜を追いかけることができます。
こちらは、フリスビーで遊ぶボーダー・コリーの動画です。身体能力の高さが伺えますよね。
ちなみに、ボーダー・コリーという名前は、イングランドとスコットランド、イングランドとウェールズのボーダー(境界)に住んでいたことに由来するそうですよ。
ボーダー・コリーの被毛はダブルコート(太くて硬い毛と細くて柔らかい毛の二層構造)で、短い毛の「スムースコート」と長い毛の「ラフコート」の2種類があります。
スムースコートのボーダー・コリー
ラフコートのボーダー・コリー
ラフコートのボーダー・コリーの方が数が多いので、こちらの見た目の方が馴染みがあるかもしれませんね。ラフコートは、まっすぐな毛だけでなく、少しウェーブがかかっていることもあります。
ボーダー・コリーの毛色は、黒×白が多いですが、レッドやブルー、ブルーマール、トライカラー、チョコレート(茶色)、セーブルなど、たくさんの毛色があります。
鼻まわりから頭にかけてと首もと、手足の先端には、「アイリッシュスポット」という白い部分があります。このアイリッシュスポットには、斑点が入っていることもあります。
レッドのボーダー・コリー
ブルーマールのボーダー・コリー
黒・白・灰がまだらに入った毛色です。
トライカラーのボーダー・コリー
黒・白・茶の3色が入った毛色です。
チョコレート(茶色)のボーダー・コリー
ボーダー・コリーはとても賢く従順で、知的好奇心いっぱいの活発な性格です。いつも飼い主からの指示を待っていて、飼い主に指示を出されて動くことが大好きです。
警戒心が強い一面もあり、慣れない人には、自分からあまり近づきません。牧羊犬のなごりで、他の犬や動物に興味を持つと、ずっと目で追うことがあります。
photo by SheltieBoy
ボーダー・コリーの祖先犬は、8世紀後半から11世紀の間に、バイキングがトナカイ用の牧畜犬として、スカンヴァナヴィア半島からイギリスに連れてきた犬でした。それから交配が進んだことで、19世紀の終わりには今のような姿になったと言われています。
19世紀のイギリスでは、さまざまな種類の犬たちが牧羊犬や牧畜犬として活躍していたのですが、1873年になるともっとも優れた牧畜犬を決める競技大会が開催されることになりました。
このときに活躍したヘンプという犬の血を、今のボーダー・コリーが受け継いでいると言われています。ヘンプは家畜をにらむだけで群れを誘導することができた優秀な牧畜犬で、「ボーダー・コリーの父」と呼ばれています。
ずっと「牧畜犬」と呼ばれていましたが、1915年になるとボーダー・コリーと名前がつけられました。ボーダー・コリーがオーストラリアやニュージーランド、アメリカに伝わると、ここでも羊飼いたちから高い評価を受け、牧羊犬としてとても人気の犬種になりました。
ボーダーコリーは他の犬種のように外見ではなく、作業能力に基準が定められ、「牧羊犬としてどれだけ優秀か」ということが重視されたため、外見やサイズがばらばらで、ケネルクラブから認定されるまでには時間がかかったそうです。
1976年にはKC(The Kennel Club:イギリスのケネルクラブ)に、1980年にはAKC(American Kennel Club:アメリカののケネルクラブ)に、そして1987年にはFCI(国際畜犬連盟)とJKC(Japan Kennel Club:日本のケネルクラブ)に認定されました。
次に、ボーダー・コリーの飼い方について、ケアの仕方やしつけ、気をつけたい病気を紹介していきます。
ダブルコートは絡まりやすいので、被毛のケアは定期的なブラッシングを行うようにしてください。飼い主との日常的なコミュニケーションが必要なので、できるだけ室内飼いをおすすめします。
また、作業意欲がとても高く、知的好奇心が旺盛な犬なので、それを満たす運動や作業をさせてあげないと、ストレスを溜めてしまうこともあります。具体的には、羊を追う仕事の代わりになるような、フリスビーやボール遊びなどの運動が良いでしょう。
ボーダー・コリーは、初心者には難しい犬種だと言われることがあります。賢い犬だからこそ、飼い主を見下して攻撃的な性格になってしまうことがあり、きちんとしつけを行わなければならないからです。
子犬の頃からしつけや訓練をして、信頼関係を築かなければなりません。きちんとしつけさえすれば、とても賢くて従順な良いパートナーになってくれます。
純血種は、近親での交配が繰り返されたことで、遺伝的な弱点を持っています。ボーダー・コリーは以下のような病気やけがに気をつけましょう。
食べ物やハウスダストなどのアレルゲン(アレルギーを引きおこす物質)が体内に入ることでおこる皮膚の炎症です。生後6ヶ月から4歳くらいまでの間におこりやすいです。
【症状】 フケが出る・脱毛がある・目や口のまわり、耳などの皮膚が赤くなったりぶつぶつの発疹ができたりする
【治療】 薬用シャンプーの使用・ステロイドの投与・食事内容の見直しなど
【予防】 愛犬の飼育スペースをきれいにしておく・食事に気をつける
白内障は、レンズの役割を果たす水晶体が白く濁り、目が見えづらくなる病気です。とくに老犬の白内障はとても多く、「老年性白内障」と呼ばれます。
糖尿病の合併症や、遺伝などで白内障になることもあります。
【症状】 視力が悪くなる・目が白く濁っている・物にぶつかる
【治療】 点眼・手術など
詳細は、以下の記事も参考にしてみてください。
■犬の白内障って?症状や原因・予防法と治療・手術費用など【老犬は注意】
ボーダー・コリーにとって頼れる良いパートナーになるために、ボーダー・コリーの特徴や性格を知った上でしっかりとしつけを行なうようにしましょう。そうすれば、とてもかわいくて優秀なパートナーになってくれるはずです。
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